画板のタイムトラベル

 

どーもリリィです。

最近ブログを放置していたこととふと思い出したことがあって久々の更新です。

 

 

さてさて、タイトルの通り今日は画板にまつわるお話になります。

 

画板、それは誰もが小学生の頃に使ったことがあろう、絵を描く時のアレです。

 

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↑こういうの

 

 

 

 

 

 

時代は今から1X年前

僕が小学5年生の頃まで遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日はくもり空で図画工作の時間が2時間続けてあった日だった。

 

前日の連絡帳を書く時間に先生から告げられていた

「明日の図工は絵の具を使うので持ってくるものに絵の具を書いておくように、くれぐれも忘れないように」

 

という言葉がすごく頭に残っている。

 

そして、その時間は来た。

 

先生「今日の図工は絵の具で皆さんに学校の絵を描いてもらいます。

今から図工室の鍵を開けますので図工室から画板を取って各自、自分の好きな景色から見た学校を描いてください。」

 

 

 

クソつまんなそうな、内容

教室から聞こえる「えぇーーー!」の声

 

僕が思うにその時、乗り気だったやつは一人もいなかった気がする。

とはいえ、やらないといけないのでクラス全員図工室に行ってその後画板を取って絵の具の準備をして各々好きな景色からの絵を描くよう散らばっていった。

 

 

僕はというと、仲の良い友達6人ぐらいで

体育館の横に座り、そこの景色から見た校舎の絵を描くことを決意。

 

 

クソだるい授業に思えたが先生に口うるさく言われることもなく、

仲良しな友達とダラダラ喋りながら適当に絵を描くという作業はそこまで苦ではなかった。

寧ろ自分の嫌いな算数なんかよりは数倍マシに思えた。

 

 

そして時間が経ち絵を描き終えそうなタイミングで馬鹿なことを思いつく。

 

俺「画板にラクガキせーへん?俺たちの名前とか書いてさ?

あと折角絵の具持ってるんやし普段人がみーひんところ、体育館の水道の下のところにラクガキとかしたい!」

 

 

 

はい、クソガキの発想である。

 

 

 

しょーもない。今ならそう言える。

 

 

 

 

しかし、クソガキの周りにはクソガキが集まるものである。

 

 

 

 

 

一同「いいやん!やろうぜ〜!」

 

 

 

そしてみんな乗り気になり、体育館の水道の下にピカチュウ書いたりマリオ書いたり

 

画板には自分達の名前と卒業する年まで書いた

「200X年卒業 リリィ」

みたいな感じで。

 

 

 

しかし、僕たちは途中で気づく

体育館の裏のラクガキはともかく

画板に自分たちの名前まで書いてるラクガキをそのまま図工に室に戻したら怒られるやんけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やってから気づくなよクソガキども…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし時間は迫ってくる。

そして僕たちはその画板を持って渋々図工室へと戻る。

 

 

その時に一人が気づく

 

?「図工室の隣で今家庭科やってるっぽいで。」

 

 

!「マジ?じゃあ家庭科室の棚の下に画板隠そうぜ〜」

 

 

俺「天才やん!そうしよそうしよ」

 

そして一同家庭科室に忍び寄り

家庭科の先生がミシンの使い方を教えてそこに釘付けになっていることを一同確認しつつ

 

一同、家庭科室の棚の下に画板を隠すことに成功。

 

 

みんなでしめしめという気持ちになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

❇︎

 

 

それから4年後の1月

僕は成績が悪過ぎて内申点を上げたいという理由から中3になってから生徒会に入っていた。

 

そして、うちの中学校の生徒会は伝統行事として文化祭でドラゴンダンスというものを披露する

 

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↑こういうの

 

 

で、そのドラゴンダンスというやつは

文化祭だけに留まらず、地域の小学校の餅つき大会の時にも披露するという謎の伝統がある。

 

そんなわけで中3の一月に地域の小学校3件に周り

ドラゴンダンスなるものを披露するわけになった。

 

 

3年振りに踏んだ母校の校庭の砂は何も変わっていなかった。(変わってても多分気づかへん)

 

 

 

そして、餅つき大会が始まる少し前

小学校の体育館でドラゴンダンスを披露した。

 

ぶっちゃけ見てる側の立場にいたこともあるので小学生と父兄のみなさんも実は退屈してんだろうなって気持ちが僕にはわかってしまっていた。

 

その後、当時からいた家庭科の先生がどーせ来たんだからお餅と豚汁を食べていきなさいと言ってくれて家庭科室でごちそうをいただくことに。

 

 

 

 

 

家庭科教師

「それにしてもリリィ君が生徒会に入るなんてね〜

あなたが調理実習サボっておしゃもじで卓球始めた時にはこの子この先大丈夫かなと思ったててけど。」

 

 

 

ワイ「まぁ自分天才なんで!

中学ではバリバリ真面目っす。」

 

大嘘。

 

 

 

そして、しっかりとお餅と豚汁を残さず食べて次の小学校に行く支度をし始めたところだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

そういえばここの棚の下に昔ラクガキした画板隠したような気がするぞ??

 

 

ふと、思い出した。

 

 

 

異常な行動をしていると思われるのが嫌だったので一応辺りを確認する。

 

 

 

よし、誰も見てないな。

 

 

 

 

 

棚の下に手を入れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

何かを発見する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引っ張る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画板やん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

200X年卒業

リリィ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画板にははっきりとそう書いてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇ。。

 

笑うのを必死に堪えて僕は再び画板を棚の下に戻す。

 

 

 

 

 

 

 

そして僕は思う。

 

 

 

そうか、4年という月日が経って

俺の身長は伸びて声変わりもして

辛い日も楽しい日も過ごしてきたけど

その間ずっと変わらず彼(画板)はここにいたのか

誰に気づかれることもなく、ただそこにずっと、僕たちの名前が刻まれたまま。

そこにずっと。

そしてこれからもずっとそこに居続けるんだろうな。

ありがとう。画板。

 

 

 

そんなことを思い僕は悟りを開いていた。

 

 

 

 

終始ニヤけが止まらず、次の小学校に回るまでの時間、他の生徒会メンバーに

「どうしたの?」と言われてもこの話ができるはずもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

❇︎

 

そして更に月日は流れる。

僕はもう20代になった。

11歳の時に画板を隠し、14歳でそれを発見し

再び隠した僕は今では社会人。

 

何故それを今思い出したのかもわからないけど

あの画板は今どうなってるのか僕はすごく気になっている。

 

 

 

しかし、今の僕にそれを確認する術はない。

 

もしもこのブログを読んでいる○○小学校の少年少女がいたら(いるわけない)

僕の意志を継いであの家庭科室の棚の下を確認してほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11歳リトルリリ

「お前20代半ばでこんなブログ書いてて恥ずかしくならないの?」

 

 

 

 

 

ワイ「お前が成長しないから悪いんだよ」

 

 

 

 

(完)